サカモトハルキの哲学

北海道で5棟74室+月極P24台の大家やってます。2010年12月より法人化(10期目に突入!)。奥さんと中2小5男子と猫と自由にのんびり暮らしてま〜す!

映画『フルメタル・ジャケット』を観て思ったこと

 

フルメタル・ジャケット 日本語吹替音声追加収録版 ブルーレイ(2枚組) [Blu-ray]

フルメタル・ジャケット 日本語吹替音声追加収録版 ブルーレイ(2枚組) [Blu-ray]

 

 

 

ベトナム戦争当時。

アメリカの海兵隊のキャンプ地で鬼軍曹によって徹底的にシゴかれる兵士たち。

彼らはしだいに人間性が崩壊していき、単なる戦争マシーンへの変貌してゆく・・・

 

監督は巨匠、スタンリー・キューブリック。

脚本は『地獄の黙示録』のマイケル・ハーが担当した。

 

前半の新人兵士の訓練の様子と、後半のベトナムの戦地の様子の2部構成というユニークなつくりが話題になった。

映画がはじまってから延々とリー・アーメイ扮する鬼軍曹による徹底的な兵士たちのしごきを観れられる。

 

とにかく罵倒、罵倒、罵倒・・・の連続で、兵士たちはどんどん追い詰められてゆく。

でも、実はこれ、政治、会社、部活、家庭、宗教、ビジネス、etc・・・いろんなところで利用されている洗脳の方法でもある。

 

まず、徹底的に恐怖で支配する。

人格を否定して、自信を喪失させ、空っぽにする。

 

そうやって徹底的に真っ白にしておいて、そこに「これが答えなんだ!」「これが正解なんだ!」という答えを提示する。

そのことによって、その洗脳を受けた人は「これしかないんだ!!」という視野狭窄に陥り、誰よりも熱心に信じるようになる・・・

 

キューブリックはそのことを描いている。

だからこそ、映画の前半部分まるまるを使って、徹底的に兵士たちを追い詰める場面を映してゆく。

そして晴れて洗脳を受け、単なる戦争マシーンになった兵士たちは、戦場へと送り込まれてゆくのである。

 

完全に人間性を失い、まるで子供のように恐ろしい純粋さを身につけた兵士たちは戦場へと送り込まれてゆく。

そして、そこでは世にも恐ろしい行為が行われることになる。

 

エンディングで兵士たちが歌う『ミッキーマウス・クラブのマーチ』は、とても不気味だ。

それでいてどこか滑稽でもある。

この見事な皮肉はキューブリックらしい。

 

この『クラブ』とはここではもちろんアメリカ軍のことを指しているのだが、いろんなことに置き換えることができる。

クラブとは「集団」を意味する。

それは国家だったり、地域社会だったり、会社だったり、宗教だったり、考え方だったりに置き換えることができるだろう。

 

キューブリックはそういう集団心理の狂気性を描きたかったんだと思う。

確かに集団心理の中に埋没し、自分を見失ってる人がたくさんいる。

そして、その危険性に本人はまったく気づいていないのだ・・・

 

これはキューブリックらしい皮肉に満ちた反戦表明だ! 

ラストのローリング・ストーンズの『黒くぬれ!』は、そのことを象徴している。

  

黒くぬれ!

黒くぬれ!

  • アーティスト: ザ・ローリング・ストーンズ
  • 出版社/メーカー: Polydor Records
  • 発売日: 2040/01/01
  • メディア: MP3 ダウンロード
  • この商品を含むブログを見る
 

 

このエンド・ロールは映画史上に残るカッコ良さだ!