サカモトハルキの哲学

北海道で5棟74室+月極P24台の大家やってます。2010年12月より法人化(10期目に突入!)。奥さんと中2小5男子と猫と自由にのんびり暮らしてま〜す!

映画『キッズ・リターン』を観て思ったこと

 

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生死の淵をさまよった後にビートたけし(北野武)さんが復帰作に選んだのは、反抗的な高校生の青春映画だった。

 

どんなに過酷な現実を突きつけられても、お前らには絶対に服従しない。

最後まで徹底的にツッパってやる!

そんなカウンター・カルチャーの影響を受けた団塊の世代の武さんらしいメッセージに感動。

 

これでもかっていうくらいの現実を突きつけられてもなおも二人は反抗しづける。

まだ終わっちゃいねぇぞ!

ナメんじゃねぇぞ!

これはビートたけし(北野武)という人の決意表明だったのかもしれない。

 

現実の過酷さに打ちのめされそうになる若い二人だけれど、彼らは決して屈しない。

あくまでも反抗しつづける。

そこには『大人の言うなりになってたまるか!』というたけしさんらしい反骨精神がうかがえる。

 

僕はこれこそがビートたけしという人の本質だよね。

たけしさんも団塊の世代だもんね。

当然のことながらロックやカウンター・カルチャー、ヌーベルバーグやアメリカン・ニュー・シネマの影響を受けて育った。

 

どんなに打ちのめされても徹底的に大人たちに反抗する。

絶対に彼らには服従しない。

そのスピリットは最後に交わされる二人のこの有名なセリフに集約されている。

 

 

マーちゃん、俺達もう終わっちゃったのかなあ?」

 

「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」

 

 

このラストは日本映画史上最高にカッコいい終わり方だと思ってる。

 

僕にとってビートたけしという人は特別な人。

たけしさんはフライデー事件のあとの謹慎期間中に、『キッド・リターン』という名前の詩集を出している。

たけしさんの原点はここにあると僕は思っている。

 

それは、この映画の主人公たちのような『思春期の男の子の感性』だと思う。

 

たけしさんのオールナイトニッポンがなぜあれほど日本中の男子に愛されたのか。

それはあれが「オレたちの言葉」だったから。

 

そういった意味では復帰第1作の作品が青春映画だったことは原点回帰でもあるし、再出発の意味も込められていたんだと思う。

 

この映画はたけしさんのフィルモグラフィの中でも非常に重要な作品だと思う。

この後『HANA-BI』で世界的な監督になってしまうわけだけど、世界に羽ばたく前にこのような青春映画を撮ったこと。

実にたけしさんらしいと思う。

 

しかも舞台が「男子校」なのがまたイイ!

この女子のいない「野郎メンタリティ」こそがたけしさんの本質だよね。

そういうところから出てきた人だから、まず日本全国の男の子たちに影響を及ぼしたんだよね。

 

北野武監督作品の『キッズ・リターン』って、僕、大好きな映画なんだよね。

 

あの映画のあまりにも有名なエンディング・シーンは本当に素晴らしい! この終わり方、何度観てもいい鳥肌が立つ。

 

そして久石譲のテーマ・ソングね。

なんともいえない疾走感! 

 

この映画は武さんがバイク事故を起こした後につくられた復帰作。

たぶん、『再出発』や『リスタート』という意味合いもこめられた作品だと思う。

 

それだけにこの映画にはさまざまな奇跡がいっぱい散りばめられてる。

本当に日本映画に残る傑作だと思うよ。